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たけのこの栄養

たけのこの栄養

 

季節感を大事にする日本において、たけのこは春の味覚の代表。

以前は、春の香りや歯ごたえを楽しむ食材で、栄養はないと思われていました。

しかしながら、たけのこには、グルタミン酸やチロシン、アスパラギン酸等のアミノ酸成分が含まれており、これらは疲労回復に良いと言われています。

春になりGW明けになると起こる、倦怠感、無気力感、疲労感を伴った「五月病」におススメなのがたけのこご飯。

たけのこの栄養成分であるチロシンは、脳のエネルギー源であるブドウ糖と組み合わさり効率よく吸収されます。

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たけのこの栄養とその効果

 

春の味覚たけのこ。では、たけのこを食べるとどんな効果が期待できるのでしょうか。

他の野菜に比べ、低カロリーでビタミン類は少ないのですが、他に特徴的な栄養成分を含んでいます。

食物繊維

たけのこに含まれる注目すべき栄養素は、食物繊維です。

食物繊維は満腹感が得られ過食を防いでくれるので、美容の強い味方になります。

現代では5大栄養素に続く、第6の栄養素として位置づけられ、便秘解消や大腸がん、成人病などを予防します。

カリウム

カリウムは身体からナトリウムを排出するので、高血圧を予防し、むくみを解消してくれます。

チロシン

たけのこの特徴的な成分、チロシンはアミノ酸の一種です。

あく抜きした時に、節の隙間についている白い粒状のものがチロシンなので、取り除かないで下さい。

チロシンは、神経伝達物質と言われるドーパミン、ノルアドレナリンなどの原料です。

ドーパミン、ノルアドレナリンは、所謂やる気物質で、これらが不足すると、やる気や集中力が低下してしまいます。

春になると多くなる「五月病」に、たけのこご飯が良いと言われるのは、理にかなっているのです。

 

たけのこを食べ過ぎると危険というのは本当?

 

たけのこは低カロリーで食物繊維が豊富なので、ダイエットの為に沢山食べよう、と言うのは危険です。

では、たけのこを食べ過ぎると、体にどんな影響が出るのでしょうか。

  • 胃腸に負担がかかる :下痢や嘔吐
  • アレルギーを起こす :喉のイガイガ
  • 吹き出物ができる 
  • 皮膚が赤くなる、腫れる、かゆくなる
  • シミやソバカスが濃くなる
  • 湿疹や口内炎
  • 便秘になる

 

たけのこの食物繊維は、不溶性食物繊維なので、食べ過ぎると便が硬くなり、便秘になります。

また、たけのこのえぐみ成分(アク)は、シュウ酸といい、この栄養が胃腸に負担を掛けたり皮膚を刺激したりするので、気をつけなくてはいけません。

新鮮な筍ほど、えぐ味は少ないのですが、時間が過ぎたものほど、シュウ酸が増えてえぐ味が増していきます。

その他に、コリンやノイリンと呼ばれる成分は、吹き出物やアレルギーに似た症状を引き起こすので要注意です。

美味しくたけのこを楽しむには、アク抜きが必須です

筍のアク抜き

米ぬかを使ってアク抜きする。

  • たけのこと被る位の水、米ぬかを鍋に入れます。
  • 沸騰後30分~1時間ほど弱火で茹でます。アクが浮いても、アク取りは不要です。
  • 鍋のまま1日置きます。

 

鮮度のよいものが手に入った場合は、重曹で簡単にアクを抜きができます

重曹を使ってアク抜きする。

  • 水1リットルに対して、重曹小さじ1杯を鍋に入れ、沸騰させます。
  • たけのこは、鬼皮をむいて根元部分を少し切り落とし、半分に切ります。
  • 沸騰したらたけのこを入れ、30分間弱火で茹でます。
  • 竹串をさして、すっと通ったら茹で上がり。そのまますぐに使えます。
  • 使いきれないたけのこは、茹で汁のまま冷まします。

保存は、タッパーなどの密閉容器に入れ、新しい水にかえて冷蔵庫に入れます。

茹でたたけのこからアクが出てくるので、水は毎日交換して下さい。

 

たけのこを妊婦さんが食べると良い悪いどっち?

妊婦さんには、摂ったほうがよい食材、摂らないほうがよい食材がありますが、たけのこはどうでしょう。

たけのこには、不溶性食物繊維が多いので、食べ過ぎは良くありません。

でも、実は妊娠4ヶ月~7ヶ月には、おススメ食材なのです。

理由は、さきほど紹介した栄養成分のチロシン

チロシンは神経伝達物質の原料になるので、赤ちゃんの成長に役に立つと言われています。

たけのこが妊娠中に良くないと言われる理由は、たけのこのアクのせいと思われますので、アク抜きをしっかりしたものを、適量食べて下さい。

まとめ

  • たけのこには、特徴的な栄養成分が含まれ、便秘解消や大腸がん、成人病などを予防してくれます。
  • しかしながら、いくら旬で美味しいと言っても、食べ過ぎは要注意。
  • 吹き出物や、アレルギーのような症状が出たり、消化不良を起こすこともあります。

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