ひな祭りの白酒と甘酒は、別物。大人は白酒、子供は甘酒で厄払い。
3月3日はひな祭り。お雛様を飾り、ちらし寿司やハマグリのお吸い物を食べ、甘酒や白酒を飲む。
でも、女の子主役の行事であるひな祭りの由来は、どこから来ているのでしょうか?
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ひな祭りと甘酒の由来
ひな祭りは女の子のすこやかな成長を祈る行事です。
昔の日本では、自分の穢れ等を人形(ひとがた)に移して、海や川に流す風習がありました。
流し雛で穢れを流す習慣が雛人形に変化
「流し雛」がその風習で、現在でも行っている地域があります。
その後、人形(ひとがた)は白い姿の人形にかわり、守り神として扱われるようになり、時の経過と共に衣装を纏った雛人形になりました。
さらに、昔からの宮中の貴族の人形遊びである「雛遊び」と合わさり、季節の節目に「ひな祭り」をするようになったのだそうです。「雛人形職人」という職人が居たほど、雛人形には需要があったのです。
白酒は長命を象徴する桃香酒が原点
白酒は元来、中国から運ばれた「桃香酒」というお酒で、時と共に白酒へと名前が変わっていきました。
桃香酒は、桃の香りのお酒と書くように、長生きの象徴である桃の匂いが特徴で、厄除け効果があった為に桃の節句に飲むようになりました。
昔の言い伝えによれば、大蛇を宿してしまった女性は、3月3日に白酒を飲めば、胎内の大蛇を流産させることが出来るとあり、悪い子が宿らないように、白酒を飲むようになったという事です。
白酒は、長寿を祝うため、厄払いのために飲んでいたと思われます。
ひな祭りに飲む甘酒と白酒の違い
ひな祭りに飲む、甘酒と白酒を混合している方も多いと思いますので、まず、甘酒と白酒の違いをチェックしましょう。
甘酒は子供も飲んでOKだけど、白酒は大人しか飲めません。小学生に白酒はNG。
甘酒は白酒を飲めない子供のためのお酒なんです。
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甘酒と神道
甘酒の原料は米ですが、神道では米は神様から授かったもので「八十八の手間」をかけて作るもので、米から作った甘酒はアルコール分はなく栄養価が高くビタミンB群、アミノ酸などの栄養がバランス良いので健康・美容にも効果的です。
歴史を遡ると、日本書紀に記されている「天甜酒(あまのたむさけ)」が起源と言われ、新嘗祭で神様にお供えされたと記述されているので、神社との関わりは深いと考えられます。
一方で、甘酒は「一夜酒」と呼ばれ、一日で簡単に作る事が出来た為、昔から庶民に親しまれていました。
ただし、ひな祭り用の甘酒は、一般的な甘酒と比較すると贅沢さが違い、専門店ではボトル一本5000円以上するものもあります。
それ程の甘酒は必要ない、と言われる方はスーパーや自販機で100円~200円くらいの甘酒缶が販売されています。個人的にはこの甘酒も十分に美味しいので、3月3日はこの甘酒で厄払いと長寿を祝えれば良いと思います。
ひな祭りに飲む甘酒の作り方
昔から、ひな祭りといえば白酒が欠かせないものでしたが、もともとは桃の花を酒に浸した桃花酒で、白酒が好まれるようになったのは、江戸中期になってから。
白酒が子供の頃から好きでした、というあなた。白酒は子供が飲んではいけません。法律違反です。
白酒と甘酒を混同している人は多く、家で作って…という場合は、甘酒なのです。
子供が飲める甘酒は、身体に良い事が沢山あります。
・腸内環境を整える
・免疫力向上につながる_
甘酒は、酒粕に生姜や砂糖を足して作る方法と、お米と麹で作る方法があり、麹で発酵させる後者がおススメ。冷蔵庫に入れておくと2週間位大丈夫です。
甘酒は栄養豊富で飲む点滴と言われており、ひな祭り以外でも美味しく飲めます。
ホット(乳酸菌が死滅するので70度以上に加熱しないように要注意)でも、冷たいスムージーにしても、とても飲みやすいです。
まとめ
- 3月3日のひな祭りには、女の子のすこやかな成長を祈って、お雛様を飾り、ちらし寿司やハマグリのお吸い物を食べ、甘酒を飲みます。昔から変わらないのが厄払いと長寿を祝う事。
- 甘酒と白酒の由来も解ったので、今年からは大人は白酒、子供は甘酒で、お祝いしましょう。
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