旬のものをサラダ油で天ぷらにして美味しくいただく。これ以上美味しいものはないというほどです。
これまで植物性のサラダ油は、動物性のバターなどよりも健康に良いと言われてきました。
しかし、現在はサラダ油を取り過ぎると、認知症やガン等になる危険があると言われています。
「サラダ油」という言葉そのものにプラスのイメージがあるだけに、まだまだサラダ油の危険性はそれほど認知されていません。
サラダ油が危険と言われている理由と、健康の為にはどんな油を使えば良いのか紹介します。
結論は次のようです。普段の料理にはサラダ油ではなく、オメガ3脂肪酸を多く含む健康油である、えごま油やアマニ油を摂りましょう。
加熱処理をしてない一番搾りのサラダ油は安全ですので、この言葉を目安に購入すると良いです。
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サラダ油とは
そもそもサラダ油って?
精製されている植物油のことですが、サラダ用ドレッシングとして使えるように開発された食用油です。
サラダは低温で食べることが多いので、結晶化してしまうと口の中がザラつくことを避けるために「サラダ油」が必要とされたんですね。
日本ではサラダ油の定義が日本農林規格(JAS)により定められていて、0℃の環境下で5.5時間置いていても濁らないものがサラダ油です。
サラダ油は精製植物油の一種で、原材料に指定されているのは、9種類あります。
- 菜種
酸化、熱に強い。キャノーラ油はカナダ原産のキャノーラの種を絞った油。 - 大豆
材料費が安いためよく使われるが、独特の臭いがあるので他の油と混合される。 - トウモロコシ
熱や酸化に強い。炒め物によく使われる。 - ひまわり
淡白なのでドレッシングに向いている。 - ごま
焙煎せずに絞っているのでごまの香味はない。 - 綿実
高価。サラダ油の王。まろやか。 - 紅花
リノール酸、オイレン酸が多く含まれる。 - 米(米カス)
ビタミン豊富。抗酸化作用が強い。 - 落花生
問題は製造過程で何度も高温処理されることにあります。高温処理で不自然な油へと変化していきます。
更にこのサラダ油、市販のマーガリン、マヨネーズ等にも多く含まれているのです。
サラダ油が危険な理由
サラダ油が危険と言われる理由は、
●抽出法に問題があります
サラダ油に毒素が入っているなんて!? と普通思いますよね。
いったいどのように体に悪いものができるのかというと、油分の抽出法に問題があるのです。
精油メーカーで植物から大量に油を抽出する際には、高圧で搾るという非効率的な方法ではなく、ヘキサン、ヘプタンという石油系の溶剤で、何度も高温処理します。
ヘキサン、ヘプタンは、いわばガソリンのような油で、高温処理する時に、溶剤が残ってしまうのです。
更に、サラダ油には、工場出荷の段階でヒドロキシノネナール(略してヒドロ)という毒素が発生して神経細胞を破壊します。
サラダ油の主成分であるリノール酸は、200度前後に加熱されるとヒドロが発生し、
細胞膜を酸化させる為、アルツハイマー病を始め、色々な病気の原因になります。
レシチン、食物繊維、カルシウム、ビタミンE等といった大切な栄養素は、
製造過程で長期保存の為に邪魔な成分だという理由で取り除かれてしまいます。
栄養は無くなるニャ、危険な成分ができるってことニャー。唐揚げくすねるのは止めるニャー。
●トランス脂肪酸
サラダ油を製造する過程で発生する、トランス脂肪酸は、身体に悪影響を及ぼします。
海外ではトランス脂肪酸が危険という事で、アメリカをはじめとして全面禁止になっている国もあります。
それほど危険だと判断されているのに、日本ではなぜ許されているか言うと、日本人の摂取量はまだまだ少ないと判断されているからです。
しかし摂取量には個人差がありますし、外人とは体質の差もあるので全く安心はできません。
こういった対策は大きな被害が出ないと対策されないので、自己責任で自分自身や家族を守ることしかできません。
トランス脂肪酸が原因と言われている病気をざっと挙げてみると、
- ガン ・糖尿病 ・高血圧 ・肥満などの生活習慣病 ・リウマチ
- コレステロール疾患、・心臓血管の病気 ・うつ病 ・慢性疲労 ・アレルギー症状
- カンジタ症 ・不妊症 ・子宮内膜症 ・認知症 ・精神疾患
- ADD(注意欠陥障害) ・ADHD(注意欠陥多動性障害)
トランス脂肪酸はサラダ油以外にも、次のように名前を変えて含まれているので、注意が必要です。
- 植物性油脂
お菓子の袋の裏の成分表を見ると、植物性油脂と書いてあるものがとても多いです。
- 体に良い油と誤解している人もとても多いんです。高温で溶剤を使っている点で危ない油です。
- 食用精製加工油脂
- ショートニング
●リノール酸
サラダ油はオメガ6系脂肪酸のオイルで、リノール酸を多く含んでいます。
リノール酸は体に必要な必須脂肪酸ですが、体内で作る事が出来ません。
リノール酸に期待できる効果は、
- 血圧を下げる
- 皮膚の保湿
- 子供の体の成長促進
などです。
しかしリノール酸を長期に摂り過ぎると
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
- ガン
- 生活習慣病
- アレルギー体質
を引き起こす恐れがあるので注意が必要です。
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サラダ油でどんな病気になる
リノール酸が200度前後に加熱される事によって発生するヒドロは、
体内に入ると細胞膜を酸化させる為、細胞膜がもろくなってしまいます。
- 脳内の神経細胞の死をもたらす
- 必要な栄養素を細胞内に取り込めない
- ウイルスや細菌が侵入しやすい
と言った可能性が高くなり、病気を引き起こしてしまいます。
●アトピー性皮膚炎、花粉症、ぜん息、アレルギー性鼻炎
アレルゲンが細胞内に侵入する事によって、様々なアレルギー症状が起こります。
●糖尿病
もろくなった細胞膜がインスリンをキャッチできない結果、血液中に糖が溜まり、糖尿病を発症する恐れがあります。
●うつ病、アルツハイマー病、パーキンソン病
脳内の神経細胞を殺すヒドロが、神経伝達機能の異常に関わっているらしい事が、近年わかってきました。
未開封のサラダ油の中には、すでにヒドロキシノネナールが大量に入っているのに、さらに加熱して使うわけですから怖いことです。
それが外食、ファーストフード、デパ地下、コンビニ、スナックメーカーでは、
同じ油を使って一日中繰り返し加熱するので、油の中はヒドロキシネナールだらけです。
ドーナッツ、フライドポテト、エビ天、ポテトチップス、チキンナゲット、フライドチキン等など、これからも沢山食べますか?
油は光や熱に当たると酸化が進んでダメになるので、茶色の瓶に入れて光に当たらないところで保管するニャー。
サラダ油の代わりに使う安全な油
サラダ油が危険ならば、サラダ油の代わりに使う油は、どんな油が良いのでしょう。
●コールドプレス(低温圧搾)製法で抽出した油
コールドプレスとは、30℃以上の熱を加えず原料を絞り、抽出した油をそのまま詰めた、昔ながらのシンプルな
製法です。栄養豊富で安全な油です。
●オメガ3脂肪酸の油
注目されているのが、えごま油、アマニ油、グリーンナッツオイルで、オメガ3脂肪酸を多く含んでいます。
オメガ3脂肪酸の代表となるαリノレン酸を多く含むえごま油には、とてもすごい効能があります。
- 認知症、・アルツハイマーの予防、改善
- 学習能力、・記憶力向上
- うつ病の予防、改善
- アレルギー症状(花粉症、アトピー、喘息)の緩和
- 生活習慣病(糖尿病、高血圧、動脈硬化)の予防、改善
- 美肌、美容効果
アマ二油もおススメで、αリノレン酸が豊富なのに加え、亜麻の種に含まれるリグナンにも効能があります。
- がん予防 ・心臓疾患の改善 ・糖尿病 ・ウィルス退治 ・アレルギー
- 便通をスムーズに改善 ・生理不順 ・関節炎 ・慢性疲労炎
- 高コレステロールの予防、改善
調理油の基本について
- 天ぷら :ごま油
- フライ、唐揚げ :米油、米ぬか油、玄米油
- ドレッシング、カルパッチョ、自家製マヨネーズ :えごま油、アマニ油
- 炒めもの :こめ油、エクストラバージンオリーブオイル、グリーンナッツオイル
※※抗酸化成分が入っているグリーンナッツオイルは揚げ物NG、味も独特なので苦手な人もいます。
えごま油とアマニ油は熱に弱いので、揚げ物、炒め物には向いていません。
揚げ物をする場合は、サラダ油の中でもリノール酸が少なく、抗酸化物質をたっぷり含む、米油や胡麻油が良いでしょう。
只、米油や胡麻油についても石油系溶剤を使わずに抽出された、圧搾一番搾りと表記してある油を探して下さい。
サラダ油は全てが危険という訳ではなく、加熱処理をしていないない油は、逆におススメと言えます。
まとめ
サラダ油は、日本の食用油で一番消費されている油です。
料理でサラダ油を使っていなくても、加工食品として使用されている事が多く、知らず知らずに摂取しています。
ですから、普段の料理にはサラダ油ではなく、オメガ3脂肪酸を多く含む健康油である、えごま油やアマニ油を摂りましょう。
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