2018年の正月。山口県の萩市で一人暮らしでいる87歳の義母が、どこか外国旅行に行ってみたいと言い出しました。義母は膝が悪く家に閉じこもりがちだったので、デイサービスが外出の良い機会でした。
しかしやりたいようにやる性格の義母は、デイであれこれ言われるのが性に合わずやめてしまいました。それからというものこの1年以上は殆ど家の中で過ごしているので、歩行能力も体力も段々と低下していくのが心配でした。
そんな閉じこもりがちな義母が外国へ行きたい!?少し驚きでしたが、外国に旅行するなら、今年しかないだろうと考えた妻(義母の長女)と私は望みをかなえてあげようということに。
目的地は飛行機に乗っている時間が短く親日的な国を選ぶことにしました。
行きたくない国や少し遠い国を候補から外すと、残ったのが台湾。個人的に前から私が台湾に行きたかったこともあり、義母にイチオシで提案してみると、OK。
旅行代金を安く上げるため格安航空、LCCを利用してツアー旅行をすることにしました。
台湾が高齢者に向いているかどうかですが、結論から云うと「高齢者が移動しやすい歩きやすい環境か」についてだけ言えば、台北は高齢者に向いていません。バリアフリーという環境はほとんどありません。
そして台湾はどこも似たような環境と想像できます。どこに行っても段差が沢山ある台北。しかしそれを上回る楽しさもあるので、何とか行けるように準備するのも重要なことです。
格安で行くには飛行機やホテルまで自分で探すのがベストですが、まだ知らない国であることに加えて高齢者まで連れて行くのでは余りにリスクがあります。
普段旅行慣れしていない私がホテルを探したり、現地での行動も全て年寄りに合せた計画を立てるのは不可能です。
そこで、息子の受験で世話になった近所の近畿ツーリストに相談しました。今回は87歳の義母にとっての台湾の旅行についてまとめてみます。
スポンサーリンク
読みたい項目を探す
近畿日本ツーリストに相談
- 2泊3日が適当。
- 3月になると旅費が高くなるので2月中が良い。
「まち歩き台北3・4日間」の3日間の方を選択。
このコースを選んだ理由は、安価というだけでなく宿泊ホテルが一箇所だけなので、日替わりでホテルを変更する煩わしさがないからです。
今回のツアー参加者と旅行代金
義母(山口県萩市)、私、妻、大学生の息子(広島)、妻の妹(大阪)
総勢5人
旅行代金:一人75,800円(ホテルランクを下げれば59,800円からあります。)
2月27日午前10時55分福岡空港発チャイナエアラインで出発します。
ツアーの出国手続き
-
- 飛行機が飛ぶ2時間前に空港指定場所に集合
- チェックイン:搭乗券、荷物引換証をツアー会社から受け取ります。
- セキュリティチェック:手荷物検査とボディチェック
- 税関:外国製品を持ち込む場合は、現物と申告書を係員に提示してチェックを受けます。
- 出国審査(パスポート、搭乗券を見せます)
- 飛行機に搭乗(出発時刻の30分前に搭乗開始。搭乗券を提示)
今回の出国・入国に関して大変だったこと。
- 早朝に起床
- 出発ロビーは出国審査の場所から遠かった。
早朝に起床したこと
飛行機のフライト時刻の2時間前には集合する
福岡空港出発が10時55分なので2時間前の8時55分の集合に間に合わせる必要があります。
前日に福岡泊ではなく、当日広島から行くため、自宅で5時前に起きて5時15分にタクシーに乗り、JRで広島駅へ。広島駅から福岡県の博多駅まで新幹線で移動。
博多駅から福岡空港までの移動。タクシー利用だと平日の出勤時間とかちあい、交通渋滞で間に合わないことを考えあわせて地下鉄で移動することにしました。
博多で地下鉄の利用経験が無い者が高齢者を連れての地下鉄移動はやはり難しいかもしれない。迅速に動けるよう、移動のコースを入念に下調べしておきました。
早朝の行動開始は私たちにとっても結構きつかったので、87歳には相当つらかった筈ですが、泣き言を言わなかったので助かりました。
手荷物検査から出国手続きまではそれほど時間はかからなかった
手荷物検査から出国検査まである程度の時間はかかりましたが、物凄く大変だったわけではありません。
とはいえ、出国は台湾に向けてだけでなく色々な国へ向かう人達でごったがえしていました。87歳の高齢者が手続きが終了するまで立ったまま少しずつ前進するしかないので、義母もしんどかったでしょう。
台湾へ着いてみると、入国手続は出国とは比べ物にならないほど時間がかかりました。他国への入国審査は高齢者には大変疲れる時間となってしまいました。
格安航空の出発ロビーは出国審査の場所から遠く離れた端っこにあった
格安航空会社の出発ロビーは、空港の一番端に位置してました。福岡空港の端まで歩いて移動するのも高齢者には辛かったでしょう。
車椅子の使用は事前に申し込みがあれば可能ですが、残念ながら申し込んでいなかったので車椅子に乗った他の高齢者を横目に見ながら一生懸命歩いてました。
格安航空は安価なので捨てがたいのですが、高齢者の歩く距離を短くしたいなら、日本航空や全日空を選んだ方が良いです。
スポンサードリンク
台到着日2月27日の午後は両替と占い横丁、最後は九份
2月27日台北着12時35分。台北の空港では、日本語の話せる現地ガイドさんが待っています。台湾へ着いてみると、入国手続は出国とは比べ物にならないほど時間がかかたことは既に述べました。
他国への入国審査は高齢者にとってはフライトの後の大変疲れる時間になります。入国審査終了までに2時間もかかったのですが、40代の女性ガイドが笑顔で待っていてくれたので疲れもとれました。
2月27日(火)午後
- 茶芸店で両替とショッピング
- 行天宮(占い横丁)
- 九份散策(ガイド説明30分と自由散策30分)
- 九份の海悦廊茶房で郷土料理で夕食
ツアーで我慢しなくてはならないことは幾つかあります。団体行動のルールに従うというのが基本です。幸いにも今回は一部の行程を除いて殆ど私達のグループだけの行動でした。
私が感じたツアーのデメリットは、「おみやげ店」に連れて行かれること。まあ、カモがネギを背負ってくる感じの店もありますが、そこでの売上が現地ガイドあるいは所属の会社の売上になるのでしょう。
ただ、無理して購入する必要はないとそっと言われます。
茶芸店で両替とショッピング
ツアーのマニュアルに「空港で両替などすると時間的に団体行動を乱すことがある」という理由で、両替は空港ではなく途中で寄るお店でしてほしい。両替レートも割安でできるとされています。
行ってみてわかったのです。なるほど、両替するならお店で何かを買って下さいということでした。でもツアーを利用している以上妥協は必要です。
両替で立ち寄った店では、台湾の烏龍茶を実際に飲ませてもらい、買うようにしつこく勧められました。まあ本場のウーロン茶に興味があったので4千円近くで購入。(割高かどうかはこの時点では不明でした。)
お土産に購入した3千円台の烏龍茶です。たぶん高額ですよね。
行天宮(占い横丁)
写真の行天宮の地下には台湾で有名な占い横丁があります。良く当たると評判で日本の芸能人の色紙も沢山飾られていました。
でもそこは地下にあって、エレベーターが無く階段で降りたのですが、私たちはみんな占いを信じていないし興味がないので誰も占ってもらう気などありませんでした。
その様子にガイドが焦って義母を占いの店に誘導していたので、慌てて妻の妹が呼び戻したりと、閉ざされた空間に押し込められた感じがなんだかな~という印象でした。
空気を読める大学生の息子が見かねて占ってもらいました。
占い横丁はエレベーターがなく階段の利用となります。膝の悪い高齢者には辛いでしょう。
九份散策と夕食
それから九份(きゅうふん)に向けてしばらく車で走りました。九份は昔は石炭が採れる山だったのですが、金が発見されゴールドラッシュが起きた傾斜地にある街です。
台北からバスで1時間半もかかるし、バスが運行しないこともあるようなので、ツアーでの参加をおすすめします。
現在は夕方から提灯に灯りがともり、過去にタイムスリップした雰囲気のある古い街並みが残っています。石段の階段沿いには赤い提灯がともり昔の雰囲気を醸し出した店が軒を並べています。これが九份を代表する街並みです。
映画「非情城市」の舞台になり、最近では「千と千尋の神隠し」の舞台のヒントにもなっています。多くの若者から高齢者までに人気があります。
高齢者にはバリアだらけの石段の街「九份」
ただ、年寄りにはとてもハードルが高い。初日の夕方ここに着いたときには台北ツアーを後悔したほどです。それは3メートルの幅しかない、狭く一段一段が高い石段が延々と続いていたためです。この九份の階段を上がった時には時間的にまだ人は少なく両側から義母を支えることができました。
まだ明るい内はこの程度の石段。それにしても人がやっとすれ違える幅しかありません。
それが夜になるとこの人出です。義母を両側から抱えることもできません。帰りはどうしたものかと気持ちが塞ぎました。
夕食を食べた海悦廊茶房の階段上から見たところです。立錐の余地がないとはこのことでしょう。
この場所から九份の提灯に彩られた街並みが見渡せるのです。それにしても海悦廊茶房の敷地にまで入ってくるので、お客さんが出入り出来ません。
台湾の料理は薄味です。野菜メインの夕食を終え、義母をどのようにして人でごった返す階段を降りようかと頭を悩ませていました。
ガイドに相談すると、裏の階段があるので大丈夫だと、海悦廊茶房で食事した人だけが利用できる裏の階段に案内されました。
裏の階段は急な石段。でも義母は頑張りました。
もうすっかり夜も暮れたので、一路「台北花園大酒天(タイペイガーデンホテル)」へ。
宿泊は台北ガーデンホテル
5つ星のホテル。
息子と二人で利用しました。
スポンサードリンク
故宮博物館と士林夜市の2月28日
2月28日
- 忠烈祠
- 故宮博物館
- 士林夜市
台北市内観光。雨が降らない内に忠烈祠から見学をし、その後故宮博物館へと移動しました。1日目と違い2日目は段差に悩まされることは殆なく、高齢者もとても楽に移動ができました。
ツアーの車のステップの乗り降りが大変
ただ、ツアーでずっと移動する8人~10人乗りくらいの車には、乗車下車は高い段差があるので必ず後ろから押したり、支えが必要でした。この様子を見てたガイドや運転手が2日目から踏み台を用意してくれたということはありません。
日本では高齢者デイサービスの車の乗車下車では必ず踏み台がありますし、バリアフリーやユニバーサルデザインが実際に取り入れられている国が日本です。
台湾ではまだまだなのでしょう。障害者や高齢者が外を歩く姿も見かけませんでした。滞在日数が少なかったからかも知れませんが・・・。
忠烈祠はほぼ水平面の歩行でしたし、故宮博物館はエスカレーターとエレベーターにより楽な移動ができました。
台北忠烈祠
ガイドさんによると「台北忠烈祠」は日本でいうと「靖国神社」に当たるそうです。
台湾の台北市中山区剣潭山にあります。辛亥革命から中華民国建国および革命、中国大陸での日中戦争などで戦没した英霊を祀る祠です。台湾のために命を落とした軍人を神として祀った場所です。
この祠を軍人が守り毎日敬意を払っているのです。日本の靖国神社の現状とは余りに違いますね。ここに眠っている英霊も誇らしいことでしょう。
ここが観光地になっているのは、英霊を祀っている祠としてよりも衛兵の一糸乱れぬ見事な行進が見られるからです。
かなり広い境内なので、雨も降ってきとこともあり義母は門のあたりに座って待っていました。
観光客は衛兵の後をぞろぞろと着いて行きます。
国立故宮博物院
台湾に来たら必ず訪れる観光スポットの一つが故宮博物館。世界四大博物館の1つ。「国立故宮博物院」は北京と台北との2箇所にあります。
国立故宮博物院という名前を聞いた人は多いでしょう。故宮とは北京にある紫禁城のことです。紫禁城の宝物の一部が蒋介石によって台北に移されて、地下1階から3階まである台北の故宮博物館が観光地になっています。
3~6ヶ月おきに展示品が入れ替わっており、697,000個以上の古代の中国の人工品および美術品が所蔵されています。全て見て回るには10年はかかるほどの大量の収蔵品があります。
この日は白菜や肉にそっくりな翡翠が展示されてるというので見てみました。確かに似てましたが、想像以上に小さいのに驚いてしまいました。
院内を興味深く見て回りました。時折写真撮影をしている中国人らしき人がいたので、けしからんなと思ってました。
念のためにガイドに写真撮影の是非を聞くと、ストロボ、フラッシュを使わなければ許可されているとのこと。
「なーんだ」と拍子抜けし、すぐにスマホで写真撮影開始。
ところで義母は、余りにガイドが早足で連れてまわるので、少し見ただけで後はずっと椅子に座って休んでいました。
現地ガイドは詰め込んだノルマを果たすために、忙しく動き回り旅行者はそれに付いて行くことになります。
ツアーはそういったものなので、やはり高齢者にとっては普通のツアーは負担が大きい。高齢者専用のツアーはありますが、かなりの高額になるので予算が無ければ利用ができません。
午後は永康街散策とフルーツかき氷
義母が疲れてしまい、雨も降っていたのでガイドに直接ホテルに帰りたいと伝えました。ガイドさんはそれでも次の目的地に連れて行こうとしましたが、何度も丁重に断りました。
すると「フルーツかき氷」のお店に寄っておみやげに大きな「マンゴーアイス」をもたせてくれました。
マンゴーアイスの量はかなりあり、大層美味しくいただきました。
士林夜市
ツアーの中にあってマイペースで動ける「自由時間」。なるべく沢山の「自由時間」のあるツアーを利用するのが高齢者向きでしょう。
だから夕方からは、「士林夜市」に自由行動として出かけました。
台湾のタクシー代は安いので5人が乗れるミニバンタイプのタクシーを探して、士林夜市まで行ってもらいました。夜市はスリが多いと聞いていたので、財布は首から下げました。
士林夜市で夕食を食べることにしていたので、地下にある店をぶらぶらしていると、左右に並ぶ沢山の店から引っ張り込まれそうになるほどの呼び込みがありました。
見た目はあまり良くないんですが、味は中々美味しかったです。60台湾ドルですから250円くらいです。
結構お腹いっぱいになり、帰りはエレベーターで地上に出た後、義母とツマの妹とでタクシーに乗って帰ってもらいました。士林夜市はごった返していても、急かされることもなくエレベーターで上がりおりできたので、義母にとっても案外楽だったのではないでしょうか。
残った3人は台北MRTという都市鉄道に乗ることにしました。安全で料金も格安なのです。ですから台北ではまず目的地までは台北MRTで行き、それからタクシーの利用が最も安上がりだそうです。
士林夜市の近くの駅は剣澤駅。ここから台北駅までキップを購入。20台湾ドル、80円くらいです。切符が円形のプラスティックなのには驚きました。
乗車時の安全のために日本と同じような柵があります。乗り降りに段差もなく社内は綺麗で感じが良かったですよ。
台北で下車。小南門站で下車すれば宿泊ホテルに近かったんですが、気づきませんでした。
台北駅からはタクシーでホテルまで帰って一日が終了。
龍山寺参りと免税店と福岡に向けて出発の3月1日(木)
ホテルにガイドが迎えに来るまで時間があるので、午前中は近くにある龍山時にタクシーで出かけました。台湾最大の信仰の地。仏教と道教が混合で祀られています。
義母は疲れているのでホテルで待つと言いました。
龍山寺はこれまで幾多の自然災害にも戦時中の爆撃にも焼けること無く無事に残ったので、信仰の地として台湾中から多くの参拝客が訪れるお寺です。
ここには是非行ってみたかったので、参拝の仕方なども少し学んでおきました。
ここから入っていきます。
このような可愛らしい紙のハリボテは、日本人の信仰心には馴染めない感覚です。
3箇所でお参りをするようになっています。3箇所分の線香を購入するつもりでしたが、結局は無料で1本をいただきました。
帰りは東京駅をモデルに造られ今でも使われている台湾総督府を求めて歩きました。
しかし道がよく解らず、歩いているうちに道路の向こう側に宿泊ホテルが現れたので、ホテルに帰り荷物をまとめることにしました。
台北桃園空港発福岡行で旅を終える
少し早めに準備してると、ガイドさんが早めですが免税店に向けて出発しますと云う。
免税店では、金門高粱酒2本と台湾のウイスキーメーカーの「KAVALAN」を購入。
この免税店も階段を少し降りる必要がありました。多くのお店には階段があったり、入り口に高い敷居があったりするのが当たり前の台北でした。
足腰の弱い高齢者には辛い環境です。お店もちょっとした観光スポットも段差だらけ。それが台北。
ところで街中の免税店ですが、実際には空港内の免税店で購入する方が引き渡し手続きをする面倒臭さがないのです。
今回はツアーなのでツアー会社が免税店からのバックを貰うために連れて行かれたんでしょうが、空港にもたいていの免税品はあるので、空港内で購入した方が楽です。
出国審査も少し手間取る
入国審査ほどではありませんでしたが、出国審査では前の人の書類の不備で時間を浪費。
免税品の申告表を書き提出。
帰りもチャイナエアラインで定刻16時半に出発。
19時35分に福岡空港に到着。新幹線が無いため福岡に宿泊して翌朝広島に帰りました。
まとめ
後日義母に感想を聞くと、台湾に行ってよかったけれど、もう一度行きたいとは思わないそうです。
その理由は段差だけでなく、思っていたような綺麗な街ではなかったことにもあります。確かに台北に到着して走っている車から見た空にはスモッグがかかったように空気が汚なく工場の煙が漂う街に見えました。
ガイドさんによると、中国から来ているPM2.5を含んだ汚い空気だそうです。
段差や階段が多く、足腰に自信のない高齢者は少なくともツアーはやめた方が良いでしょう。それでも安くツアーに連れて行きたいのなら、自由時間が多いプランを選ぶと良いです。
九扮で杖を突いた高齢の女性を見かけました。杖を使う練習をしておいて折り畳み杖を使うのも良い方法でしょう。実は、義母のために折り畳み杖を購入してましたが、本人が使うのを嫌う(頑固)い、結局使いませんでした、
母は今度外国へ行くとしたらハワイぐらいが良いと、元気の良いことを言ってます。
あ、思い出しましたが、旅行から帰って義母は蓄膿症で調子が悪かったようです。旅行前から歯の調子が悪かったことから、おそらく航空性副鼻腔炎に罹ったのでしょう。
福岡空港で気圧の低い上空から高い地上に降りたとき、副鼻腔の空気の通しが悪くて炎症を起こしたのではないでしょうか。歯や鼻の調子が悪い場合、治療をして旅行に出かけましょう。
スポンサードリンク